みなさん、ご機嫌よう。
誰も見捨てはしない、安部です。
さて、早稲田の受験を終えた安部くんは筑波大学へ歩みを進めるが、センターリサーチはE判定。
そんな絶望的な状況から果たしてどう立ち向かっていくのでしょうか…
技術も……気力も……体力も……持てるものすべて……
すべてを早稲田においてきた……
なーんてなるのかなと思いきや、意外にもまだ心に火は灯り続けていた。
センターリサーチでE判定を取っていた僕は、2次試験で最低でも8割取らないと受からない。
受験生命・・・終わりだ・・・。
庶民ならな・・・
普通に考えたら絶望的な状況だが、僕は諦めていなかった。
高すぎる壁など最高のフィナーレを迎えるための布石でしかない、
人生の主人公は自分だと、そう信じて疑わない。
国立前期まであと5日。
受験教科は英語と数Ⅲのみ。
過去問を1年分、英単語を1000語、英作を20文、青チャート数Ⅲを1周。
これが自らに課した1日のノルマ。
英語と数Ⅲしか勉強できないというのは思いのほかつらいが、やるしかない。
英作の採点をしてもらうため、塾の自習室で勉強するようにした。
国立受験者は少ないのか少し閑散としていたが、それでも仲間がいるのは心強かった。
お互いに話すことはないが、お互いを背中で励ましていた。
そして、最終決戦の日がやってくる。
2007年2月25日日曜日 晴天
暖かな日が続いていたのも束の間、冬の厳しさを思い出させるとても寒い日だった。
▽
「ここから筑波大学に入ります。」
初めてのつくばで右も左も分からないまま、とりあえず受験生の波にそってバスに乗っていた。
いよいよ筑波大か…期待に胸を躍らせ、外を眺めた…
・・・・・・いや、住宅街!!!
え?なに?ここが大学?アナウンスミス?どゆこと?
混乱した。まさか試験前にこんな不意打ちを受けるとは。
筑波大学が広いとは頭では分かっていたものの初手の宿舎にはさすがに対応できない。
そもそも大学構内にバスが通っていること自体が衝撃だったのだ…
ふっ…この俺を精神攻撃してくるとは…やるやんけ、筑波大。(ただの被害妄想)
もはや左右だけでなく前後さえ分からなくなった僕は、海藻だ。
受験生の波に身を委ねるだけの存在へと成り下がり、なされるがままにバスを降りた…そのとき、
未だに説明できないとても不思議な現象が僕の身に起こった…
「あぁ…俺はここに通うのか。」
なんと表現すればいいのか分からない。
それは確信と言えばいいのだろうか…初めからそう決められていたような感覚。
callingという英単語には天職という意味があるが、まさに呼ばれた気がした。
さっきまで混乱していたのがまるで嘘かのようにスッと落ち着きを取り戻した僕は試験会場に足を進める。
そして・・・
「がんばってね!」
「・・・俺、絶対に受かるんで覚えておいてくださいね?(キリッ)」
「え?あ、うん…」
受験応援に来ていた教育学類の先輩にドン引きされていた。
だってその先輩、可愛かったんだもの。中高一貫男子校の僕には刺激が強すぎたんですもの。
可愛い先輩がいることが確定した今…もうオレには筑波しか見えねぇ…
8割?今の俺なら満点取れるわ。
そんなこんなでテンションが爆上がりしたまま、最高のコンディションで試験に臨むことになる。
▽
「勝った・・・」
尋常ではない高揚感と達成感で満たされていた。
苦手な英語も信じられないくらいスラスラ読めた。
数学に至っては満点を取った。
間違いなく勝った…勝ったんだ。
そして、長かった受験もこれで終わる。
ありがとう。
塾の先生、チューター、仲間…そして、母。
今まで支えてくれたすべての人に感謝を。
こみ上げてくる想いを飲み込んで、見知らぬ世界に向けて歩き出す。
「あの先輩、どこかにいるかな?」
見知らぬ土地で迷子になったのは言うまでもない。
はい!長かった受験生活もこれにて閉幕となります。
所々に散りばめたスラムダンクからの引用にみなさん気づきました?
気づけた人は是非僕とお友達になりましょう!笑
次回は合格発表!これで受験期編を締めくくりたいと思います。
それではまた来週お会いしましょう!