安部の大学時代#6「チェーンの真実」

安部の大学時代#6「チェーンの真実」

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みなさん、ご機嫌よう。

相方のダイエットに便乗してガチ筋トレを開始しました、安部です。

 

 

 

さて、先週に引き続き安部の恐怖体験をお届けしましょう。

引っ越しも無事に終わり、楽しい楽しい一人暮らしが始まるのかと思いきや、

毎晩の金縛りに苦しむ安部青年…果たして彼は無事にこの苦境を乗り越えられるのか…

 

 

 

 

 

 

 

金縛りとは、

 

ストレスや睡眠不足によって、

脳は起きているのに体は寝ている状態となり、

体が動かなくなる睡眠障害の一種であり、

 

また、金縛りの最中に幽霊を見たとかいうのは、

それは実は現実ではなく夢を見ている状態。

 

こんなことはもちろん知っている。

 

 

 

もちろん知ってはいるが、毎晩となるとなぁ…

 

僕は一人思い悩んでいた。

 

金縛り自体が怖いとかはないけど、単純にしんどい。

 

おそらく慣れない場所で寝ることにストレスを感じているのだろう。

 

意外と繊細なのね、わたし。

 

 

 

まぁ誰かに相談するようなことでもないし、時間が解決するだろう。

 

そんな風に考えていた。

 

 

 

 

 

金縛りに毎晩あいながらも2週間が過ぎた頃…

 

僕はとあるサークルの新歓でご飯に連れて行ってもらっていた。

 

 

 

先輩たちと学校生活はどうだとか他愛もない会話をしていたとき、

 

ふと先輩ならいいアドバイスくれるんじゃないかと思い、

 

思い切って金縛りのことを相談してみたんだ。

 

 

 

いま思えばこれが悲劇の始まりだったのかもしれない…

 

 

 

 

 

安「宿舎に入ってから毎晩金縛りにあうんですよ。どうしたもんですかね、これ。」

 

先「…あーなるほど。毎年いるんだよな、そういう奴。」

 

安「いや、マジっすよ!」

 

先「違う違うw疑ってるわけじゃなくて毎年寮生には金縛りにあう奴がいるってこと。」

 

安「あーそうなんすね。やっぱり慣れない場所にくるとストレス感じるってことなんですかね?」

 

先「まぁそういう子もいるけど、安部はそんなタイプには見えない。」

 

安「失礼すぎるw俺こう見えても繊細なんです、はい。」

 

先「ははは、そう言える時点で繊細ではないね、はい。………ところでなんだけどさ…」

 

安「なんすか?そんな急に真剣な顔して。似合わないっすよ。」

 

先「お前も失礼だなwで、その部屋なんだけどさ。なんかドアのチェーンが短いとかなかった?」

 

 

 

引っ越しの日の母の言葉を思い出す。

 

”母「なんかチェーンがやたら短いわよ?」”

 

 

 

安「…え?なんで知ってるんですか?もしかして…あなたもストーカー?」

 

先「誰がストーカーじゃwてことは、チェーンは短いわけだ。なるほど…」

 

安「いやいや一人で納得しないで!怖すぎる!」

 

先「まぁまぁ落ち着け。あと一つだけな。部屋の壁、ペンキ塗りたてじゃなかった?」

 

 

 

またしても思い出される母の言葉。

 

”母「外観の割に中は綺麗なのね、壁も真っ白じゃない。」”

 

 

 

安「………まさか…盗聴?」

 

先「だからストーカーじゃねぇってwてかこれは完全にアウトだ、ドンマイ!」

 

安「勝手にドンマイしないでーw何がアウトなんですか!」

 

先「よく考えてみ?なんでチェーンが短いのか。他の部屋確認すればわかるけど、チェーンは元々そんな短い訳じゃないんだよ。」

 

安「何かしらの理由で短くなったってことですか?」

 

先「そういうこと。短くなるってことはそこで切ったってことだよな?なんでだと思う?」

 

安「うーん…チェーンを切らないと部屋に入れない状態だったとか?」

 

先「正解。じゃあなんでチェーンを切らないと部屋に入れない?」

 

安「…チェーンをかけたまま住人が倒れて、それでチェーンを切って救出に入ったとか?」

 

先「救出…ね。まぁそんなところだよ。じゃあもう一つの部屋の内装についてはどう思う?」

 

安「それも俺の部屋だけなんですかw」

 

先「そりゃそうだろ。どこの部屋も外観同様ボロいぞ?」

 

安「そうなんすか。んー壁を塗りかえるってことは相当汚れてるか傷だらけになってたかってことですよね?」

 

先「そうだな。じゃあなんで”相当”汚れたんだと思う?」

 

安「えーそんなん分かんないっすよ。芸専(芸術専門学類のこと)で壁に絵を描いてたとか?w」

 

先「それは確かに塗り替え案件だけどもwさっきのチェーンとつなげて考えると答えが見えてくるよ。」

 

安「部屋で倒れる…壁が汚れる………血?」

 

先「つまり?」

 

安「俺の部屋は前の住人がチェーンをかけたまま何かしらの理由で出血し、それが壁の広範囲に飛び散った。その後、チェーンを切り救出が入った。」

 

先「よくできました!まぁ筑波大は一番自殺者が多いからね。」

 

安「………先輩」

 

先「………なんだ?」

 

安「………今日泊めてもらっていいですか?」

 

先「………断る!」

 

安「なんでー!!!先輩のせいですよ!!!」

 

先「………だが、断る!」

 

安「鬼や…この人、鬼や…」

 

先「まぁでも確定したわけじゃないから、どうしても確認したいなら机の下に御札が貼られてないか見てみることだなw」

 

安「見れるわけないでしょ!」

 

 

 

 

 

そうして、どうやら前の住人が自殺してしまったらしい部屋へと僕は帰り、

 

その日も変わらず金縛りにあう。

 

そして…

 

 

 

あんなことが起きるくらいなら…

 

僕は何と言われようとも先輩の家に泊まったのに…

 

本当の悲劇はここから始まる…

 

 

 

 

 

 

 

はい!ということで前回ののほほん引っ越し話から一転、急にダークになってまいりました。

それにしてもあんだけ怖いこと言っといて家に泊めない先輩ってどうかと思いませんか?笑

次週、安部の怪談最終章!ここから起きる恐怖に全米が震えた…こうご期待!

 

それではまた来週お会いしましょう!

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