よくこう質問される。
「今まで普通の塾に通って授業を受けてきたのですが、UTUWAに入って、
急に自分で主体的に勉強できるようになるもんですかね…?」
結論から言うと、
「できるわけがない。」
現時点でUTUWAに通う全生徒で、
自ら目標を立て、自ら計画して、自ら学んで結果を出しているのは5名くらいだと思う。
それ以外の子どもたちは、自力で結果を出す過程で、何かしらの課題を抱えている。
勉強のやり方であったり、集中力ややる気であったり、計画力であったり。
なかには横についていないと勉強がほとんど進まない子もいる。
人によって課題は違えど、
いずれも当人だけではなかなか解決できる問題ではない。
だから、つきっきりで一緒に勉強したり、勉強法を観察したり、計画のアドバイスをしたり…。
おそらく皆さんが想像している10倍は、子どもたちと接しているだろう。
しかも、
自ら学び結果を出す、それをゴールにしているから、
余計に子どもたちとのコミュニケーションが必要になる。
例えば、子どもから質問を受けたとする。
それを分かりやすく丁寧に教えるのは造作もない。
でも、子どもたちの自立を中心に据えたとき、
それは得策でないことが多い。
何が分からないか言語化させる、
ヒントしか出さない、時には全く教えない、
一緒に問いや条件を確認する、
一緒に解答解説を読む、
こちらが教えたことを説明させる…。
一例だが、これらが僕らの質問対応だ。
(ただし、生徒によっては1から10まで解説することもある。)
人間という生き物は得てして教えたがりだし、
教える方が圧倒的にラク。
でも、長期的な視点に立った時、
自分で考えられる人間が育つのはどちらか。
答えるまでもないだろう。
自力で学べるようになる過程は、
自転車に自力で乗れるようになるのと同じなのかもしれない。
最初は補助輪で操り方を覚え、
補助輪を外してからは親兄弟が後ろから支えてくれる。
最後は、何度も失敗しながら、でも自分の力で習得するのだ。
「授業」に慣れている子どもたちは、
いうなれば、ずっと補助輪をつけて走っているようなもんだ。
それではいずれ、自転車組に追い抜かれていくのは明らかだろう。
多少時間はかかるだろうし、多少の失敗はするだろう。
それでも僕らは、できるだけ早く、
自力で自転車に乗ってもらうための準備をする。
まとめると、
UTUWAは自立援助のために密なコミュニケーションを取る。
目先の結果だけを追い求める人(特に親御さん)にはおそらく合いません。