個と向き合ってナンボの世界(岡本)

個と向き合ってナンボの世界(岡本)

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昨日は公立中3の男の子が、

数学の入試問題で満点を取れるまで帰れないというゲームに臨んだ。

北から順に各都道府県の入試問題を解いては間違え、対策を考えて次の問題へ…を繰り返す。

結局、関東地方に突入してまもなく強制終了、

帰宅する頃には24時を回っていた。

 

一日中数学をやり続けるのも、深夜まで勉強するのも非効率だ。

おまけに最後まで満点をとることができなかった、

しかしそれらを補っても余りあるほどに彼は確実に成長した。

 

この記事を書いている今も彼は岡本の近くで勉強しているが、

明らかに勉強の質が変わっている。それが何よりの証拠だろう。

 

 

昨日の取り組みにおける狙いは主に3つあった。

集中力のメリハリ、間違いに対する意識、自己に対する期待をそれぞれ高めることだ。

 

いままで「ケアレスミス」の一言で片付けていたものが、そうはいかなくなる。

なぜ間違ったのか、どうすれば間違えないのか…そうやって確実に次に活かそうとする。

岡本は環境を整え助言を与えるものの、別に助けない。ほとんどほったらかす。

だから自分で何とかしなくてはいけないという主体性や責任が生まれるわけだ。

 

少し前まで「満点…取れたらいいですね」だった彼が、

今では「なぜこのレベルの問題で満点が取れないんだ」と言っている。

だから問題1つ1つに妥協しないし、すべてを理解しようとする。

自分への自信や期待度を高めたことも今回の大きな収穫だろう。

 

 

彼に施した今回の取り組みを他の教科や内容に応用して、

他の子どもたちに実施することはもちろんできる。

でも、今のUTUWAには彼ほどの最大効果を得られる子はいない。

だからやらない。

 

学力やモチベーション、今までのやり取り、抱える課題、信頼関係…。

それらが上手い具合にかみ合ってはじめて大きな効果を得ることができるわけだから、

他の子とタイミングが合わなくて当然だ。

 

子どもたち一人ひとりの変化を肌で感じながら、

その子に最適な方法を考えては提案し、実行していくのが教育の面白さであり

その結果成長する子どもたちを見るのが教育の醍醐味であって、

画一的な手法で多様な子どもたちを一様に押し付けるような指導にはワクワクできない。

 

どこまで個として子どもを見ることができるか。

一人ひとりと向き合ってナンボの世界を今日も行こうと思う。

 

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